バトンホイールを買いまして
国境の長い海を越えると日本であった。箱の底が黒くなった。郵便局に車が止まった。
道路の反対側から局員が着て、インターホンを鳴らした。初夏の匂いが流れ込んだ。局員は大きな荷物を抱え、疲れた声で、
「中国からのお荷物です。」
アリエクスプレスにてバトンホイールを買った。いわゆる中華カーボンホイール。
Superteam製、カーボンクリンチャー、お値段前後で5万円強。
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ピスト用のホイールなので、ブレーキサーフェースが無いようだったが、試しにサーフェース作れる?と連絡したら、無償で作るとのことなので購入を決定。入金から約2週間で発送、関税や消費税の類は取られず、すぐ近くの郵便局に4日ほどで届いた。
届いたホイールを確認したが、振れは目視で0.5mm以内、ハブは非常に良く回り、ダストカバー付きでかつ長さの精度も非常に良かった。重さも公称プラス数十グラム、塗装やステッカーも良く施されている。概ね満足できる品質だ。
ただ、後輪が初期不良にて割れ、それを伝えたら返品無しで新品を送ってくれた。前回の三崎は後輪がまだだったので前輪のみで行った。
格好いい。横風にはかなり弱いが、デフォのホイールよりも重量でもエアロ的にもかなり改善したので、漕ぐのが非常に楽になった。特に重量は600gも軽くなったので、上りも結構楽になった。もちろんエアロ的にも改善したので高速域での速度維持も楽になった。人を含めた自転車全体の空気抵抗の1割がホイールなので、この1割の何%かを削れるだけでも違いをカンディル…気がする。
風切り音はしないので(風切り音するということはエアロ的には微妙)思ったより性能は良いのかもしれない。中が空洞なので、ロードノイズが反響してそこそ大きい。
剛性ははんぱない。後輪は素人の脚でも踏めば歪む程だったのが、このホイールではほぼ歪まない。スキッドしてもビクともしない感じはかなり良い。
購入や使用時の問題、事故等全てが自己責任なので、心配な人はLWCホイールとか買った方が良いが、その辺オッケーな人はやたら安い中華カーボンはおすすめ、はしない。まぁ、今時ほとんどのカーボンフレームホイールは中国で作ってるだろうし、選べば品質の良いのに当たるんじゃないの知らんけど。
タイヤとチューブの組み付けに関してだが、リムバイトが70mmあり、maxxisのチューブではバルブの長さが足りないので、パナのバルブエクステンダーを買って取り付けた。
一応空気漏れと緩み対策にシールテープを巻いておいた。
タイヤの取り付けに関しては非常に苦労した。デフォのホイールにはレバー無しで簡単に取り付けられたvittoriaのタイヤが悉く入らない。カーボンにレバーはあまり使いたくはないが、使わないとむりくぼなんですけど。
ちなみにブレーキシューは付属していなかったので、BBBのカーボン用シューを購入して取り付けた。
相性はそこまでよくないようで、それなりに調整してあげないとブレーキ音や振動が発声してしまう。サーフェースがサラサラのタイプなので、コルクタイプの方がもしかしたら良いのかもしれない。ブレーキ自体は良く効くので、しばらくはこのまま運用してみる事にする。